Acetaminophen’s diary

化学に関すること,TeXに関すること,ゆきだるまに関すること。

動きのカガク展に行ってきた

最近、メインブログの更新をサボっていたので、久々にこちらに書いてみることに(サブブログは毎日更新していたし、最近なぜかそっちが内容的に充実していたけど…)。

昨日、再び 21_21 DESIGN SIGHT へ。以前記事にした単位展に続き2回目である。

企画展「動きのカガク展」
会期:2015年6月19日(金)- 9月27日(日)
休館日:火曜日(9月22日は開館)
開館時間:10:00 - 19:00(入場は18:30まで)
主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財
後援:文化庁経済産業省、港区教育委員会スイス大使館ドイツ連邦共和国大使館
助成:スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財
特別協賛:三井不動産株式会社

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TeX Live 2015 で変わったこと、変わらなかったこと

先日正式にリリースされた TeX Live 2015 であるが、アップデートするメリットはなんだろうか? というわけで、ここに「TeX Live 2015 で変わったこと、変わらなかったこと」の気づいた点をまとめてみる。とはいっても、すべて網羅する気は全くなく、一般ユーザである僕の独断と偏見で選んでいる。

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  • TeX Live 2015 released | There and back again
  • Twitter より:

 

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XyMTeX の機能を最大限引き出す「正しい利用法」

LaTeX で化学構造式を描画するパッケージとして、藤田眞作氏による XyMTeX が有名である。

XyMTeX の使い方は公式マニュアル*1に書かれているし、簡単な紹介は TeX Wiki に、また以下のページに使い方の一部が解説されている。

しかし、そもそも XyMTeX のマクロを使用する以前の問題で、XyMTeX パッケージを読み込む際の注意点についてはどこにも明記されていない。そのため、意外と XyMTeX の使い初めの段階でつまずいている場合も多いのではなかろうか? そこで、今回は XyMTeX の3つの描画方式とそれらの正しい利用法を解説する。サンプルソースと PDF は GitHub に置いた(LaTeX ソースファイルは一つだけ置いた;本文は一切書き変えることなく、プリアンブルのみ書き変えることで本記事の画像を再現できる)。

 

*1:W32TeX の場合はコマンドで texdoc xymtex-manual と入力すればよい(紛らわしいことに、texdoc xymtex と入力すると古い ver.1.1 のマニュアルが表示される)。TeX Live 2014 にはマニュアルの PDF 版が同梱されていないので、直接公式サイトに読みに行く必要がある。

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TeX2img に学ぶ「画像編集・変換ツール」

今回は、TeX2img の開発サイドにかかわった過程で学んだ“お得情報”の紹介。TeX を使うかどうかに関係なく便利なので、ぜひお試しあれ!

 

Mac のネイティブ環境で動く「X11 非依存 Inkscape ビルド」

Mac 版 TeX2img は EMF (Enhanced MetaFile) というベクター画像を出力できない。そこで準備されたのが補助ツール「eps2emf」である。この eps2emf に内蔵されているのが、オープンソースベクター画像編集ソフトウェアとして有名な Inkscape である(下は最新版 Inkscape 0.91 起動時)。

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LaTeX でパッケージが衝突したときは(2)

前回の続きです。今回は、改善版パッケージを用いるのではなく自力で対処せざるをえない場合について考えてみます。サンプルソースはやはり GitHub に置いておきます。

 

3. クラスファイルの定義とパッケージが衝突する例

次の2つの例は、以前このブログで取り上げた「マルチメディア埋め込み PDF 作成」(1), (2) で出くわした問題です。サンプル画像や動画はここには提示しませんので、タイプセットを試す場合は適宜準備してください*1

*1:とはいえ、今回の目的であるエラー発生と対処法を学ぶだけであれば、本文のソースは「あいうえお」でも何でもかまいませんが…

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