読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Acetaminophen’s diary

化学に関すること、TeXに関すること、ゆきだるまに関すること。

Tips: フォントの管理について

ソフト フォント

表題と関係ないが、最近「素数」というキーワードが2回も話題になった。

 

まず1つ目はスコットランド独立の是非を問う住民投票

独立反対多数でスコットランドの独立は現実のものとはならず、Unicodeがグリフを修正するのかしないのかという心配はひとまず必要なくなった。

 

もう一つはそれに比べると小さな話題だが、最近「素数大富豪」というものが考案されたらしい。

で、配布されているPDFを開いてみた。おお、なかなか面白そうじゃないか、と思ったと同時に、あれ? せっかくUnicodeでU+1F0A0で始まる領域に Playing Cards というグリフ集合があるのに、このTeX組版では使っていない! と思ってちょっとがっかりした(笑)

わざわざ枠で囲んだ縦組みで数字とマークを組み合わせてカードとしているけれど、Symbolaならもっと美しいカードのグリフがあるし、Quiviraとか和田研細丸ゴシック2004絵文字にもこの領域のグリフあるのになあ…

でもPDF変換が2014年9月19日でありながらdvipdfmx(20051229(cvs))になっているのである意味貴重かもしれない(当時はTeXエンジンやパッケージもUnicode対応していなかっただろうと推測する)。

 

と、素数の話題から無理矢理フォントの話に持って行った(汗)

先日このブログで

「TeXでゆきだるま」をもっとたくさん (2014-09-05)

という記事を書いた。このとき

…ブラウザ上でシステムにインストールされたフォントを一覧表示…

という表現を用いていたが、実はそれほど正確ではない。現にこの記事を書くために、もともとシステムにインストールされていたフォントを含めて実に2,000以上のフォントを一括検証しており、これをすべてインストールするとなると数GiBになってしまうだけでなく、Microsoft Wordやその他のソフトウェアで表示されるフォント一覧が膨大になって使いづらくなってしまう。

こういう時に使うのが、フォント管理ソフトウェアである。

Macの場合はFont Bookでインストールはせずに管理する機能が備わっているが、Windowsの場合はそうはいかないので、僕は以下のようなフリーソフトを使用している:

 

インターフェースとしてはNexusFontが優れている。Macライクなデザインで、日本語にも対応。長文をプレビューすることもでき、目的のデザインに適するフォントを選びたいときに便利。

f:id:acetaminophen:20140923124740p:plain

 

フォントインストーラー SAKURAは、インターフェースのデザインが昔のWindowsを思い起こさせる。機能ごとに別のウィンドウを開く仕様。

f:id:acetaminophen:20140923124907p:plain

f:id:acetaminophen:20140923124950p:plain

f:id:acetaminophen:20140923125000p:plain

インターフェースが少々使いづらいし見づらいが、フォントインストーラー SAKURAの方にはいくつかの優れた機能がある。

  • レジストリの編集(管理者権限でSAKURAを起動する必要あり)
  • フォントファイルのエラーでWindowsシステムからアンインストールに失敗した場合にも、SAKURAを使えば大丈夫な場合がある

 

で、こうしたフォント管理ソフトを使って「一時インストール」すると、システムのFontフォルダ以外に保存してあるフォントファイルもWordなどのソフトから使用できる。

f:id:acetaminophen:20140923125410p:plain

「一時インストール」を解除すると、もちろん表示は消える。

f:id:acetaminophen:20140923125507p:plain

 

もちろんこの方法ではフォントの管理が通用しないソフトも存在する。有名なのはPhotoshopの代わりによく用いられるオープンソースGIMPである。

GIMP - The GNU Image Manipulation Program

これに関する有効な対処法はGIMP質問掲示板を見る限り特に報告されていないようだ。しかし、OfficeやInkscapeといったソフトでは有効のようであり、大量のフォントを持っている場合には検討してはどうだろうか。

 

補足:スクリーンショットを見ればわかるように、僕は C:\Library\Font というディレクトリを作って管理している。TeXでこれらのフォントを利用したい場合は、以下の過去記事と同様にシンボリックを作成すれば十分である。

 

注意:ただし、NexusFontで拡張子.ttcのファイルを「一時インストール」すると、解除したはずなのになぜかWord等で表示されたままとなり、使用できてしまう(最新のver. 2.5.8.1582でも確認)*1

 

追記:2014-11-14

素数大富豪」のルールにまで名を遺したグロタンディーク氏が亡くなったらしい。

偉大な数学者であったことはまちがいない*2

*1:レジストリを確認してみると、なぜか.ttcファイル名が登録されているようである。僕はこの現象をMoboGothic/MogaMincho, YOzFont, みかちゃんフォントといったTTCファイルで確認した。

*2:凡人が素数判定を間違えても有名になれないのに「57」を素数の例として挙げただけでこんなところにまで名を遺せる時点ですごい。